私は母子家庭で育ち、仙台、東京などで今とは全く別の仕事をしていました。

地元の岩手には母が一人で暮らしていました。

その当時、営業職だった私は、年末と盆の帰省以外は岩手に帰ることも出来ませんでした。
母という存在は、会いたいときにあえる、帰れるときに帰れる、そんなこれからさきも、ずっと居てくれる存在だと心のどこかで思っていたのです。

そんなある日、母が倒れたと連絡が入り、目の前が真っ暗になりました。
急いで病院にかけつけて、ベッドに横になる母をみて、母の命が残りわずかであることを感じた時に初めて、

様々な後悔と今更ながら親孝行をしたいと考えたのです。

家族と相談し、会社を退職して岩手に戻り、母との最期の１年を介護に費やしました。
介護や看護に無知だった私ですが、介護を始めて間もなくのころは、親孝行のため、後悔をしたくない自分のためにと、有意義に思えた時間でした。
しかし、時間がたつにつれて、すれ違いも多くなりました。

私が良かれと思ってやったことも母には【余計なこと、放っておいて！】と思われることもありましたし、
母が何気なく行う行動も私からしたら【忙しいのにそんなことしないでよ】と思うときもあったり、、、
時に母との気持ちのずれが生じ、喧嘩がふえていたことも確かでした。
もちろん、今おもえば、その時間でさえも最期の時間ではあったのですが、、、
当時の私からすると、夫や子供との時間も大きく減ってしまい、
自分がやろうと思って始めたことですが、時間、お金、そして精神的にも疲弊していました。

終わってほしくない母の人生のために少しでも長く楽しく生きてほしいと思って始めたことなのに、
終わりが見えない介護に不安になるという、矛盾を何度も感じておりました。

それでも色んな方に助けていただき、母の最期を看取ることができました。

母の介護を通じ行政の訪問介護、看護などのサービスも利用させてもらい、助かる事も多くありました。
ただ、同時に、行政のサービスでは受けれないけれど、こんなサービスがあればもっと介護をする家族は嬉しいのではないか？と考えたり、
私が介護に専念している間に誰かが家事をしてくれたら、私は子供とたくさん遊べるのにな、、、と思ったり、
一緒にお料理したり、お買い物にいったり、その方にとって楽しいケアプランが実現できればいいなと思うようになりました。

それを実現するためには、民間だからこそできるサービスが必要なのではないかと思い、そういう会社を創ろうと思い起業いたしました。

私は介護のために『退職』『Ｕターン』という道を選択できましたが、現代で、それを選択できる条件は非常に狭いと考えています。

ご自身で介護をしたいと思っても、何か親孝行をと思っても、めまぐるしい毎日の中で出来ることには限りがありますよね・・・。
私達は、そういった高齢者様のご家族の思いを汲んだうえで最高のサービス提供、心のこもった暖かい時間の提供をしたいと思っております。
高齢者様自身、それと同時に携わるご家族様へも心と時間のゆとりを提供したいと思っております。

もちろん、高齢者様だけではなく、子育て世代のゆとりや、ひとり親世帯のゆとり、様々な方のゆとりを家事代行という形で実現したいと思っています。

ルールやフォーマットにとらわれず、おひとりおひとりのケアプランは勿論のこと、
家族構成や家族の毎日のスケジュールなどを加味して、
一番やってもらって助かることを軸に、
そのご家庭にあわせたケアプランを提供したいと思っております。

ＹＵＴＯＲＩＵＭＵ～ユートリウム～という名前は、関わる全ての皆さまへ『ゆとりを生む』ことを目的としています。

時間は有限です。
自分の持てる時間の全てを使わなくても、そこに愛があれば、どんな形でも親孝行、家族孝行は出来ますし、気持ちは必ず伝わります。

高齢者様、支える家族の皆様、働きざかりの皆さま、すべての方へ、このサービスを知っていただき、ご自身のゆとりのために是非活用してほしい、皆様のゆとりをうむ活動に、私達が少しでも貢献できれば！
そう思い、これからも精進してまいりますので、これからも宜しくお願いいたします。

代表　佐藤 あかり